ジェリーペイトン

1996年から2018年までプレミアリーグの名門アーセナルで監督を務め、黄金期を築いたアーセン・ベンゲル。プレミアリーグで無敗優勝を達成するなど、3度のリーグ優勝を達成した名将だが、そんな名将ベンゲルの下で2003年から2018年までGKコーチを務めた人物が日本の高校で監督を務めているのを皆さんはご存じだろうか。

その人物とは現在、兵庫県の相生学院高校サッカー部で監督を務めるジェリー・ペイトン。

同氏はイングランド・バーミンガム出身で、現役時代はフラムやボーンマスといったイングランドのクラブを渡り歩き、1993年の現役引退までイングランドでリーグ戦600試合以上に出場した。

ベンゲル ジェリー・ペイトン

引退後はジュビロ磐田やヴィッセル神戸でGKコーチを務め、2003年にはアーセナルでGKコーチに就任。2018年までアーセナルでベンゲル監督のもとレーマン、ファビアンスキ、シュチェスニー、チェフらを指導した。

豊富な選手経験、アーセナルをはじめとするトップレベルでの指導経験を持つジェリー・ペイトンだが、2021年6月1日にカマタマーレ讃岐監督に就任したゼムノビッチ・ズドラブコ(現相生学院サッカー部の若手担当監督)の後任として相生学院高等学校サッカー部監督に就任した。


ジェリー・ペイトンが語る相生学院

ジェリー・ペイトン

ジェリー・ペイトンは先日、オールスターズクラブのYouTubeチャンネルにて、ベンゲル監督や相生学院高校サッカー部について語ってくれた。

彼は18年間共に働いたベンゲル監督の印象について、「チーム作りやスカウティングなど監督として必要なことが全て備わっていて、人間性の部分においても選手と真摯に向き合っているところが素晴らしい。最も尊敬している部分は自分がやりたいサッカーを貫くところで、そのために選手を集めるところだ」と答えている。

また、自身が監督を務める相生学院高校サッカー部については、「新チームが始動し、アーセナルのような美しいサッカーが展開できるか検討中。しかし、日本の高校サッカーにおける最大のコンペティションがトーナメント制であるため、美しいだけではなく、勝ちにこだわるサッカーを目指している」とのこと。

また、監督として全国大会優勝などといった成績の面での目標もあるが、選手を人間としてもサッカー選手としても成長させてあげることが1番の目標で、今年の3年生の中から3〜5人の選手がプロになるような指導をしていきたいと話した。