インデペンディエンテ

今、インデペンディエンテが危機的状況に陥っている。リベルタドーレスの最多優勝回数を誇り、アルゼンチンの5強(リーベルプレート、ボカジュニアーズ、ラシンクラブ、インデペンディエンテ、サンロレンソ)に含まれる名門だが、今季は10試合を戦って1勝6分3敗で25位(28チーム中)に沈んでいる。

日本時間10日に行われたエストゥディアンテ戦ではホームで1-2で敗れ、今季から率いていたレアンドロ・スティリターノ監督を解任する決断を下した。

そこで、後任として選ばれたのはパブロ・レペット。13日のロサリオ・セントラル戦から指揮を執るはずだった。しかし、すぐさま状況が一変する。12日にクラブのファビアン・ドマン会長がわずか半年で会長職を退任することを明かしたため、急遽レペットが新監督を引き受けないことにしたのだ。

これにより、インデペンディエンテは一時的に会長と監督が存在しないクラブとなった。暫定監督としてペドロ・モンソンが率いることにはなっているが、あくまでも暫定である。

ファビアン・ドマン会長は、辞退するにあたって公表した文書でクラブの財政状況の悪さを明らかにした。

「危機の大きさは予想以上であり、何よりも経済収入が予想をはるかに下回るものだった。現在、クラブのユニフォームは国内で2番目に売れているとはいえ、インデペンディエンテの負債と比較すると、マーケティング収入は微々たるものである」とつづっている。

「しかしそれだけでは十分でなく、資金援助を受けて12月の給料とボーナスを支払った」と続けた。

そして最後に、「ファンの皆さんへ。スタジアムに足を運ぶサポーター、クラブ会員の皆さま、シーズンチケットを持っている皆さま、そして私のように今日つらい思いをしている皆さま。私はこのファンたちに謝ります。なぜなら、彼らが私を信じてくれていたことを知っているからです。そして、今も多くの人がそう思ってくれていることも。ありがとうございました」と締めくくった。

このように経営面もスポーツ面も最悪の状況にあるインデペンディエンテ。暗闇から抜け出すことはできるのだろうか。

(By ALLSTARS CLUB編集部)