マラドーナ ウォールアート

世界トップ選手としてその名を馳せた元アルゼンチン代表FWディエゴ・マラドーナ。5人抜きゴール、神の手ゴールなど様々な伝説を作ったサッカー界の永遠のレジェンドだ。2020年の60歳での早すぎる死は、世界中のサッカーファンを悲しみに陥れた。

マラドーナは16歳の時にアルヘンティノス・ジュニアーズでプロデビューを果たすと、2年目からゴールを量産。5年目にはシーズン45試合43ゴールという離れ業を見せた。

その翌シーズンにはアルゼンチンの強豪ボカ・ジュニアーズへレンタルで移籍。チームが変わってもその活躍ぶりは変わらず、翌シーズンにはヨーロッパへの切符を手にした。

バルセロナでは2シーズンを過ごし、2シーズン連続でリーグ戦二桁得点を記録。初の欧州挑戦がバルセロナとは思わせない能力を見せつけた。

その次に所属したのがセリエAのナポリ。今回の主題であるウォールアートがある街のクラブだ。マラドーナは大々的に迎えられたナポリでもその力を発揮する。

所属3年目となる86-87年にはナポリをクラブ史上初のリーグ優勝へ導くなど、個人成績だけでなくチームの歴史にもその名を刻んだ。

特に長きにわたって活躍したアルヘンティノス・ジュニアーズとナポリの本拠地はディエゴ・アルマンド・マラドーナの名がつけられている。

さて、ナポリとは同国南部カンパニア州にある地中海に面した都市だが、人口はイタリア国内で3位の規模を誇る。

そんな大都市ナポリのクアルティエリ・スパニョーリ地区のラルゴ・デリ・アルティスティに1990年に描かれたのがマラドーナのウォールアートだ。同地区は労働者階級が集まる場所であり、マラドーナが育った場所に似通った部分がある。

このウォールアートの下には、マラドーナに関するアイテムがずらりと並ぶ。マラドーナを愛してやまないファンたちが追悼の意もこめて並べたのだ。

このウォールアートを訪れるのは、何も一般のファンに限ったことではない。現在ローマを率いているモウリーニョ監督も、自身にとってマラドーナの没後初となるアウェイでのナポリ戦(2022年4月)の際に花を添えに訪れた。

モウリーニョは、マラドーナが亡くなった時に次のように話していた(一部抜粋)。

「私は彼のことを十分に知っているし、私が大敗したときには、いつも電話をくれた。でも、大勝したときは一度も連絡をくれなかったんだ。ディエゴがいなくなるのは寂しいし、とても悲しい。でも、今口角を上げられるのは彼と過ごした時間はいつも笑顔で包まれていたからなんだ。」

マラドーナ ウォールアート

実はナポリにはもう一つマラドーナが描かれた場所がある。場所はナポリの東部サン・ジョヴァンニ・ア・テドゥッチョという貧しい地区にあるタベルナ・デル・フェーロ団地の東側の壁だ。こちらは2017年に描かれた新しいものである。また、選手時代のものではなく、50代のマラドーナだという。

このように一つの都市に2つものウォールアートが描かれていることから、マラドーナの偉大さがわかるだろう。

素行面でさまざまな問題があったものの、人間味ある生き様で多くの人々を魅了してきたマラドーナ。ナポリへ訪れた人は、ピザやパスタを食べるついでにマラドーナの雰囲気に飲まれてみてはいかがだろうか。