シュミット・ダニエル

今回はTwitterで募集したシュミット選手への質問コーナーです。

「キーパーをする上で意識した方が良いことは?」「一人でできるGK練習は?」などのキーパーに関することから、「日本人選手が多く所属するシント=トロイデンVVで咄嗟に出る言語は?」「最近日本人選手と一緒にご飯に行ったり出かけたりしましたか?」などサッカー以外に関することまで幅広く答えていただきました。

ワールドカップ日本代表にも選ばれたシュミット選手はどのような回答をくれたのでしょうか。

まずはALLSTARS CLUBからいくつかの質問をさせていただきました。

ALLSTARS CLUBからの質問

シュミット・ダニエル

━━━まず最初にワールドカップを振り返っていただけますでしょうか。

まずは凄く楽しかった大会でした。そして終わってみると、選手としても一人の人間としてもとても良い経験になったと感じました。

━━━前評判では難しいとされていた強豪のドイツ戦・スペイン戦はどのような心持ちで挑みましたか?

絶対に勝ち抜くという強い気持ちは皆持っていました。そして、相手がドイツであろうが、スペインであろうが、コスタリカであろうがどの試合でも難しくなるというのは分かっていました。

それでも皆、このような難しいグループステージを勝ち抜いてこそ目標であるベスト8以上という扉を開けるのではないかという共通認識を持っていました。

━━━選手間ではどのようなコミュニケーションがあったのですか?

大会前はそこまで濃い話はしていませんでした。ただ、チームのミーティングでもドイツの分析に時間を割いていたように、対ドイツの部分は皆意識してやっていました。

━━━GKは一人しか出場できないポジションですが、期間中は三人でどのように支え合いましたか?

そこまで多くの言葉を交わしてコミュニケーションを取っていたというわけではないのですが、権ちゃんが試合に出ると決まってからサポートする立場にまわるというのがはっきりしました。

もちろん権ちゃん一人をサポートするのもそうですが、チーム全体を支えるために練習で良い雰囲気を作ったり、練習で全力を出したりしました。このような部分が少しでも試合に出る選手の刺激になれば良いなという思いでやっていました。

━━━シュミット選手もやはり出場したいという思いは強かったですか?

そうですね。メンバーに入ったからには試合に出たいという思いはもちろんありました。

━━━キーパーとしてはまだまだ成長できる年齢ですが、今後の目標を教えていただけますでしょうか。

やはりヨーロッパでステップアップすることです。今大会は試合に出られませんでしたが、もっと上のステージ・リーグで日頃から試合に出て活躍しなければワールドカップでスタメンで出ることは難しいのではないかと思いました。

ですので、次のワールドカップのためにもっと大きなリーグにステップアップして、そこで試合に出るということが自分の今の目標になっています。

━━━現在シント=トロイデンVVはカンファレンスリーグ2次予選出場も視野に入るポジション(20試合終了時点)にいます。もし本戦に出場できればご自身初の欧州大会になると思うのですが、意気込みを教えていただけますでしょうか。

毎試合ギリギリの戦いをしていると思いますし、盤石な試合というのは一つもないので、一試合一試合強い気持ちで臨まなければなりません。そして一度も気を抜くことはできません。

その上でヨーロッパの大会に出れることになれば、間違いなく様々なチームに見られることになりますし、より自分を世界に知ってもらえるチャンスに繋がると思います。

今ヨーロッパの大会に出るという権利を狙える位置にいるので、全力で目指していきたいです。

Twitterから募集した質問

シュミット・ダニエル

次に、Twitterで募集したシュミット選手への質問をしていきます。

アルカナ🛖🪹COSMIC💙さん「1番最高だったセーブは?」

やはりワールドカップ前のエクアドル戦でのPKストップです。一番気持ち的にも高ぶりましたし、セーブもドンピシャだったので、今のところ自分の中では一番インパクトは大きいと思います。

━━━あのセーブは完全に読んでいたのですか?

そうですね、思い切り右に飛ぼうというのは決めていて、その前にできるだけ動いて相手を少しでも動揺させようと思っていたので、結果的に上手くいってよかったです。

Michelleさん「試合前に聴く音楽はありますか?」

「これを絶対に聞く」というのはないのですが、比較的ノリの良いダンスミュージックやEDMなど刺激強めの音楽を聞いて、気分を盛り上げるようにしています。

げんさん「憧れのキーパーは?」

僕はその時々によって参考にするキーパーが変わるのですが、昨シーズンはクルトワをよく見ていました。昔憧れていたのはファン・デル・サールです。

ぴーくあぶーさん「Jリーグとベルギーリーグでシュートの質の違いはありますか?駆け引きの点なども触れて頂けると嬉しいです。」

スピードやパンチ力はどちらかといえばベルギーの方があるかもしれないですが、そこまで差は感じません。Jリーグの選手もシュートが上手くて速いボールを蹴りますし、シュートの質でいえばあまり差はないと思います。

Jリーグのほうがもっと駆け引きで最後までキーパーを見て打ってくる感じはします。ベルギーはシュートを打つ側が自分を信じて、狙ったほうに思い切り打つという感覚があります。

ONE1-GKさん「CL決勝を戦うような日本人GKが出てくる為に、”変えていかないといけないこと”を1つ挙げるとすれば?」

小さい頃に久保建英みたいにヨーロッパに出る日本人GKがもっと多くいれば、ヨーロッパで世界基準でチャンピオンズリーグを戦うような選手が出てくるのではないでしょうか。

これからGKの育成がどのようになっていくかも分かりませんし、今どのように改善されていっているかも分からないのですが、イメージ的にはヨーロッパで小さい頃から育っていたほうが良いかと思います。

キーパーはメンタル的な強さも必要で、その部分を養うためにもヨーロッパの”自己中な選手”たちに揉まれていった方が強くなると思います。他にもいろいろありますが、一つ挙げるとすればこの部分ですかね。

━━━「自己中な選手」というのはどのような選手なのですか?

自己中というとマイナスイメージがありますが、自分の決断が正しいと思う選手のことです。自己肯定感の高さというのはヨーロッパの人たちは凄いのですが、日本で育っていると中々養いづらい部分だと思います。日本では周りに同調する傾向にあります。

サカティン #見る専絵描きさん「ファンです❣️キーパーをする上での意識した方がいい事はなんですか? 後おすすめのキーパーグローブを教えて欲しいです」

常に味方を助ける声を出し続けることがキーパーをする上で大切だと思います。これを怠った場合、結果的に自分のところに降ってきます。技術的な部分は急には伸ばせないですが、この部分は意識すれば変えていけると思います。

おすすめのキーパーグローブは、今自分も使っているプーマのフューチャーというものです。僕はフィット感が良いタイトなものが好きなので、個人的にはフューチャーが良いと思っています。

シュミット・ダニエル

マヨナカテレビさん「シントトロイデン日本人選手が多いですが、練習中や試合中など危ない場面の時咄嗟に出る言葉は日本語?英語?何語が出る事が多いですか?」

僕は日本人選手相手にも英語でコーチングすることが多いです。日本語で「フリー」というところを「alone」と言ったり、咄嗟に出るときは英語のほうが多いと思います。

めぐさんさん「今年の抱負は?」

ステップアップです。

kakao61224さん「いつも試合で大事にしている言葉って何ですか?」

「準備の質」です。各プレーに対して良い準備ができるとより良いプレーが出るので、準備をすることが大切な要素だと思います。

色々な可能性を考えて、その上で動き出しを早くできるようにすること、良いポジショニングをすること、良い構えをすること、、、。準備と言っても色々ありますけど、まとめて言えば準備が一番大切だと思います。

クリーンウッド🙎🏾‍♂️👈🏾さん「一人でできるGK練習を教えてください」

目の機能を養うために、お手玉は有効だと思います。反射神経もそうですし、間接視野で焦点が合っていなくてもボールの位置を把握できるとかですね。

キーパーは必ず自分が想定しているタイミングでボールが飛んでくるわけではないので、咄嗟に反応するためには、ボールが飛んできたときに焦点が合っていなくても手が出るようにすることが大切です。

━━━これまでに反射神経や間接視野に長けていると思ったGKはいますか?

キム・スンギュ選手(Jリーグではヴィッセル神戸や柏レイソルでプレー)。反射神経がある上にバネもあったので、初めて見たときは凄いなと思いました。

トトロさん「最近日本人選手と一緒にご飯に行ったり出かけたりしましたか?🇯🇵🇧🇪」

自宅に呼んでご飯を食べたりしました。牛タンを食べました。

━━━本日はありがとうございました!