チャンピオンズリーグ

21-22年のCL制覇をもたらしたイタリア人のカルロ・アンチェロッティ監督と。プレミアリーグに続いて惜しくも優勝とはならなかったリバプールを率いたドイツ人のユルゲン・クロップ監督。

アンチェロッティ監督はこれまでミラン時代に3度、レアル・マドリードで2度CL決勝を、一方のクロップ監督はドルトムント時代に1度、リバプールで3度CL決勝を経験している。

今回はCL決勝で対戦する両監督にフォーカスして、これまでの2人のCL決勝での戦いを紹介する。

ユルゲン・クロップのCL決勝での成績 1勝3敗

 

①12−13 ドルトムント-バイエルン・ミュンヘン(準優勝)


クロップにとって初のCL決勝進出を果たしたのは12−13シーズンのこと。クロップは2008年からドルトムントの監督を務め、バイエルンとは国内リーグで2010年あたりから激しい優勝争いを繰り広げていた。12−13シーズンのブンデスリーガではバイエルンの独走を許したものの、ドルトムントはCLで決勝まで進出。決勝ではバイエルンと対戦した。

試合はマンジュキッチに先制ゴールを許すも、ギュンドアンのゴールで追いつき試合は延長戦に。しかし、延長戦でロッベンに決勝ゴールを許し、クロップにとって初のCLファイナルは1−2の敗戦となった。

②17−18 リバプール-レアル・マドリード(準優勝)


クロップにとって2度目のCL決勝は、リバプールを率いて3シーズン目となる17−18シーズンだった。相手は今回のCLと同じレアル・マドリードだった。試合はGKカリウスのミスから生まれたベンゼマのゴールでマドリーが先制。マネのゴールで1度は追いついたもののベイルに2得点を許し、1−3の敗戦となった。

③18−19 リバプール-トッテナム(優勝)


17−18シーズンに続きリバプールは2年連続で決勝進出となった。18−19シーズンの決勝の相手は同じプレミアリーグのトッテナム。試合は開始早々、PKからサラーのゴールで先制。試合終了まで1−0のまま推移すると、87分にオリギのゴールが決まり、2−0で勝利を収めた。クロップにとって初のCL制覇となった。

アンチェロッティのCL決勝での成績 4勝1敗

 

①02−03 ミラン-ユベントス (優勝)


アンチェロッティが初めてCL決勝に進出したのは02−03シーズン。ミランの監督としてCL決勝に進出した。試合は得点が生まれることなく120分が経過し、PK戦に突入。ネスタ、シェフチェンコらが成功させた一方で、GKジダが3本ストップしミランが勝利。アンチェロッティは初のCL決勝で初優勝を手にした。

②04−05 ミラン-リバプール (準優勝)


イスタンブールで行われた04−05シーズンのCL決勝。ミランとリバプールの一戦はイスタンブールの奇跡と呼ばれ、伝説的な試合として語り継がれる。アンチェロッティ率いるミランは前半のうちに、3点を先制しハーフタイムを迎えた。

しかし、リバプールはジェラードのゴールで1点を返すと立て続けに得点し、3−3の同点に追いつく。試合は延長戦でも決着がつかず、そのままPK戦に。ミランの5人目のシェフチェンコが外し、リバプールの逆転優勝となった。アンチェロッティにとっては非常に悔しい敗戦となった。

③06−07 ミラン-リバプール (優勝)


2年ぶりに決勝進出となったミランでの06−07シーズン。相手は2年前と同じくベニテス監督率いるリバプールとなった。リベンジの機会を得たアンチェロッティ。試合はインザーギの2ゴールで2−1の勝利を収め、リベンジを果たした。アンチェロッティにとって2度目のCL制覇となった。

④13−14 レアル・マドリード-アトレティコ・マドリード (優勝)


ポルトガルのダ・ルスで行われた13−14シーズンのCL決勝。2013年からマドリーの監督に就任していたアンチェロッティは1年目でCL決勝進出を果たした。決勝ではアトレティコとのダービーマッチに。ゴディンに先制ゴールを許し、0−1のまま90分が経過。

しかし、最後のプレーとなったコーナーキックをモドリッチが入れるとキャプテンのラモスが起死回生の同点弾を叩き込み同点。延長戦に突入すると流れは完全にマドリーに傾き、3得点を奪った末、4−1で優勝となった。

⑤21-22 レアル・マドリード-リバプール (優勝)


フランスのパリで行われた21-22シーズンのCL決勝。アンチェロッティにとっては5度目のCL決勝の舞台となった。

試合は通してリバプールが推す展開に。シュート数はリバプールの24本に対し、レアル・マドリードはわずかに4本だった。それでも4本の内の1本をヴィニシウスが決め切り、最終的に1-0で勝利。レアル・マドリードは歴代最多となる14回目の優勝に輝いた。

マンオブザマッチには、神がかり的なセーブを連発したGKクルトワが選出された。

クロップとアンチェロッティの対戦成績

 

1 レアル・マドリード-ドルトムント(13−14シーズン CL1st leg) 

  3−0でマドリー(アンチェロッティ)の勝利

2 ドルトムント-レアル・マドリード(13−14シーズン CL1st leg)

  2−0でドルトムント(クロップ)の勝利

3 ナポリ-リバプール(18−19シーズン CLGS)

  1−0でナポリ(アンチェロッティ)の勝利

4 リバプール-ナポリ(18−19シーズン CLGS)

  1−0でリバプール(クロップ)の勝利

5 ナポリ-リバプール(19−20シーズン CLGS)

  2−0でナポリ(アンチェロッティ)の勝利

6 リバプール-ナポリ(19−20シーズン CLGS)

  1−1の引き分け

7 リバプール-エバートン(19−20シーズン FAカップ)

  1−0でリバプール(クロップ)の勝利

8 エバートン-リバプール(19−20シーズン プレミアリーグ)

  0−0の引き分け

9 エバートン-リバプール(20−21シーズン プレミアリーグ)

  2−2の引き分け

10 リバプール-エバートン(20−21シーズン プレミアリーグ)

  0−2でエバートン(アンチェロッティ)の勝利


11 レアル – リバプール(21-22シーズン CL決勝)

  1-0でレアル(アンチェロッティ)の勝利

 

通算10試合

アンチェロッティ 5勝

クロップ 3勝

引き分け 3