パヴェル・ラツコフスキ

先日ギリシャサッカー界である事件が起こった。日本時間10日に行われたAEKアテネ対アリスの一戦の直前に審判団が急遽入れ替わることになったのだ。

原因は審判団が移動中に暴力行為をしたとされることによるもの。この試合はポーランド出身の審判団が率いる予定だったが、アテネへの飛行機内で泥酔し、ポーランドに住むギリシャ人の乗客と口論になったと『GAZZETTA』のギリシャ版が報告している。

同紙によると、審判団によるギリシャサッカーの背景についての悪口を聞いたギリシャ人が「私たちは言葉が分かるし、あなたが言っていることも理解している」と非難したことから口論が激化したそうだ。

一方で審判団はこれらを否定しており、「私たちが酔っぱらっていたと書かれたことはすべて嘘です。私たちはプロの審判であり、そのような振る舞いをすることはありません。両言語を話す2人の乗客が、理由もなく私たちを侮辱し始めたのです。彼らには『私たちはパナシナイコスを応援している、翌日にはマスコミにすべてを話すから君たちは今回の試合は担当できないだろう』と言われました」と話している。

そして、「何が起こったのか理解できない。着陸したとき、彼らのうちの1人が私たちに暴言を吐き、私の顔につばを吐きかけました。警察の介入で、事件は収まりました。私たちは酔っていたわけでもなんでもない。私は空港で警察に通報したかったのですが、連盟の担当者に『そうする理由はない』『一夜を棒に振ることになる』と言われました」と付け加えた。

今回主審を担当する予定だったのは、パヴェル・ラツコフスキ氏。ヨーロッパリーグやカンファレンスリーグ、ネーションズリーグなどの試合を担当したことのある経験豊富な人物だ。

最終的にギリシャ人のアリストテリス・ディアマントプーロス氏が担当することとなり、試合はAEKが3-1で勝利を収めた。現時点でどちらの言い分が真なのかは明らかになっていない。

(By ALLSTARS CLUB編集部)