金融会社「Ria Money Transfer」は、ヨーロッパ内のスポンサーシップの筆頭としてアトレティコ・マドリードを選び、契約を2024年まで更新した。目的はより多くのコミュニティと関わりを持つことだ。「コロナウイルスは私たちの頭をより柔軟にしてくれた 」と述べている。


ラ・リーガ王者の下で成長するのも悪くない。Ria Money Transfer社は、アトレティコ・マドリードがリーグ優勝する数ヶ月前にスポンサーシップを更新し、2023-2024シーズン終了までの契約を結んだ。ラ・リーガ1部に所属するビッグクラブとの提携では恒例である、新たな国での顧客拡大を目的とした中期的な契約となる。このパートナーシップ契約は5年延長される予定だ。

Ria Money Transfer社のスポンサーシップ・グローバルコーディネーターであるラファ・カスティージョ氏は、「アトレティコ・マドリードに対する我々のコミットメントは、より世界的に影響力のあるスポンサーシップである」と2Playbookに語った。

同氏によると、ヨーロッパ内のRia Money Transfer社は「もう少し小規模に、さまざまなコミュニティに直接アプローチしてスポンサーシップを展開しています。アトレティコ・マドリードとのスポンサー契約により、多くの人々と距離を縮めながらより広い意味での繋がりを獲得することができました」と述べている。

マンサナレス(Ria Money Transfer社の本拠地)から世界へ。アトレティコ・マドリードとの契約は3シーズン延長されるだろう。この契約期間中は、「手元にある結果を見直し、将来の姿をより明確にする」ことに注力する予定だ。

「Ria Money Transfer社のこのグローバルなビジョンは、アトレティコ・マドリードの成長計画に一致している」。アトレティコ・マドリードの商業部門ディレクターであるイニゴ・アスナール氏は、昨年2月の新契約締結の際にこのように説明。「クラブの国際化に貢献してくれる、世界的に存在感のあるパートナーです」と当時語っていた。

「この手のスポンサーシップを拡張していきます」

サッカーに限らず、スペインで人気のあるスポーツとの新たな契約の可能性について尋ねられた前出のカスティージョ氏は、「この手のスポンサーシップがもたらすメリットを考慮しながら、今後も規模を拡大していきます」と断言した。

「クラブとの関係は素晴らしいです」と語るカスティージョ氏は、アトレティコ・マドリードと「共通の価値観」を持つことの重要性を強調している。「私たちのビジョンが非常に似ているので、スポンサーシップを始めた当初から協力し合うことができました」。

一方で、コロナウイルスの発生により、多くのスポーツのスポンサーになっているブランドは状況への適応力を求められた。Ria Money Transfer社も同じだ。「パンデミックにより私たちはより頭を柔軟にしなければなりませんでした。そして計画を実行するためには、協力して解決策を探さなければなりませんでした」とカスティージョ氏は言う。

今のところeスポーツへの参入を予定していないRia Money Transfer社は、アトレティコ・マドリードのスポンサーシップ・ピラミッドの第2階層に位置している。第2階層のトップには、最近2022年まで更新したPlus500社やワンダ社、そしてテクニカル・サプライヤーのナイキ社がいる。

同クラブのコマーシャルパートナーには、ヒュンダイ、Versus、Mahou、Movistar、CaixaBank、EA Sportsも含まれており、今シーズンはTD Systems、Rowe、BH Fitnessが加わった。

アトレティコ・マドリードは、2019-2020シーズンの商業分野を6%の成長で締めくくる予定だったが、最終的に請求書の発行を延期したことにより、7%減の8047万ユーロ(約103億1200万円)となった。また、スポンサーシップ契約のみを分析した場合、前年同期比3.1%増の6520万ユーロ(約83億5500万円)となった。パンデミックであったにもかかわらず、スポンサーは投資の98%を維持したが、一方でマーチャンダイジングの売上高は、20%減となる1070万ユーロ(約13億7100万円)という結果に終わった。