近年、移籍金は減少してきており、バルサは1年間で8100万ユーロ(約104億5300万円)の削減を行なった。移籍による収入に関しては、コロナウイルスによる移籍市場停滞により、1億5500万ユーロ(200億300万円)からわずか2500万ユーロ(​​約32億2600万円)となった。83.6%減だ。


FCバルセロナは、近年、選手との契約に伴う債務残高が大幅に減少している。具体的には、選手獲得による支出は2020-2021シーズン、28.4%(約104億5300万円)減となった。しかし、2Playbookが入手したデータによると、バルセロナは1億1500万ユーロ(約148億4100万円)の長期的な支払いを抱えているという。

獲得選手は、主に中盤の選手が目立つ。クラブの黄金期であった過去10年間は、中盤は主にカンテラ出身選手(イニエスタ、シャビ、ブスケツなど)で構成されていたが、現在はそこが最大の補強ポイントだ。そんな中盤補強のためにフレンキー・デ・ヨングを獲得したが、アヤックスにはこの1年間で1600万ユーロ(約20億6500万円)を支払う必要があり、まだ3200万ユーロ(約41億3000万円)の支払いが残っている。リバプールは、フィリペ・コウチーニョの売却により、昨シーズンに2900万ユーロ(約37億4250万円)を受け取っており、今後数シーズンでさらに1300万ユーロ(約16億7800万円)を手にするという。また、すでにバルサを去っている選手はクラブにとっては足枷となっており、アルトゥールの場合、ブラジルのグレミオに675万ユーロ(約8億7100万円)の借金がある。

アヤックスは間違いなくバルサを重宝しているだろう。バルサはデ・ヨングの契約金に加えて、セルジーニョ・デストの契約金としてさらに1600万ユーロ(約20億6500万円)を支払う必要がある。昨夏トッテナムに売却したエメルソン・ロイヤルに関しては、ベティスに900万ユーロ(約11億6150万円)近く支払わなければならない。また、ミラレム・ピャニッチを獲得するために、バルサはユベントス、ASローマ、オリンピック・リヨン、FCメス、シフランジュ95の5クラブと長期的な契約を結んでおり、各クラブに3900万ユーロ(約50億3300万円)分配するのだが、このうちユベントスに支払う金額は3700万ユーロ(約47億7500万円)と大半を占めている。


バルサの各クラブへの支出(単位は100万ユーロ)


表から読み取れるように、バルサは合計2億3120万ユーロ(約297億6271万円)の支払いに迫られている。

マウコムやマテウス・ペレイラなど過去にバルセロナに所属していた選手の負債は、長期的に支払う必要はなくなるだろう。ただし、マウコム関連でボルドーに1000万ユーロ(約12億9050万円)、マテウス・ペレイラ関連で、ユベントスに390万ユーロ(約5億300万円)をそれぞれに支払わなければならない。

合計では、長期借入金が1億1540万ユーロ(約148億9200万円)であるのに対し、短期借入金は1億1570万ユーロ(約149億3100万円)。短期借入金の削減は、2019-2020シーズンの決算と比較して8.5%だった。返済期間は延長され、2022-2023シーズンに8200万ユーロ(約105億8200万円)、2023-2024シーズンに3350万ユーロ(約43億2300万円)となっている。


コロナ後の僅かな光

メッシ、スアレス、グリーズマンなど、近年のチームの主力選手がフリーまたはレンタルで去っただけでなく、昨シーズンは移籍市場の停滞に苦しめられた。

最新の会計報告によると、今後数年間でクラブに最も多くのお金をもたらしてくれる選手は、ジャン・クレール・トディボと予想されている。チーム内でほとんど出場機会のなかった同選手は、フランスのニースに移籍した。彼の売却について、バルサは820万ユーロ(約10億5800万円)の受け取りを待っている状態だ。売却額2540万ユーロ(約32億7800万円)は売却リストの中では最大の事業。短期と長期の請求額はほとんど変わらず、それぞれ1290万ユーロ(約16億6500万円)と1240万ユーロ(約16億円)になっている。


各クラブからのバルサの収入(単位は100万ユーロ)

表の通り、将来的に合計で2540万ユーロ(約32億6977万円)の収入を控えている。

長期的に見ると、前シーズンの1億5500万ユーロ(約200億275万円)から83%も減少している。この中では、ユベントスとの間で行われたアルトゥールとピャニッチのトレードや、バレンシアとの間で行われたネトとシレッセンのトレードが含まれていた。

アルメリアのアキエメとブラガのアベル・ルイスの売却により、それぞれ約400万ユーロ(約5億1600万円)の収入を得ることができ、また、マルセイユに売却したデ・ラ・フエンテは、290万ユーロ(約3億7400万円)をもたらす。

ドルトムントのパコ・アルカセル、PSGのマウロ・イカルディ、リバプールのチアゴ・アルカンタラの売却に関しては、まだ少額を受け取っている。