ワールドカップ

W杯と言えばコラボ商品やオリジナル商品が発売されるが、その中でもPanini社の選手アルバムは代表的なものといえる。1970年に初めて発売されて以降、W杯が開催される毎に出版されている。実際、同社に最も恩恵をもたらしているのはW杯である。

長年成功してきた商品でもあるが、近年ではアルバムの価格が高騰している。理由は104枚という同封パック、520枚のステッカーの多さにある。消費者としては最低でも日本円にして1万8000円はかかるという。

W杯がPaniniに多大な恩恵を与えているというのは数字で顕著に表れており、同社の全世界における1年あたりの収益は5億ドルほどだが、4年に1度のW杯の年にはこの数字が倍に飛躍するという。サッカービジネスの専門サイトの「Inside World Football」によると、2022年のPaniniの売上は10億ドルを超えると予測されている。

しかし同社のビジネスにとっての懸念要素もあるのも事実。次回の北米W杯では出場国が32ヵ国から48ヵ国になるため、例年通り、アルバムを制作するとなると、コスト上昇は不可避。消費者が手を付けにくい値段になってしまう可能性は拭えない。

更にPaniniはこれまでEUROの公式ステッカーの権利を持っていたが、Topps社が今年の4月にUEFAと契約を結んだことでライセンスを失っている。