ASローマ

今週末、行われるナポリvsローマ。セリエA首位と4位による対決となる。勝ち点差は4でローマは勝利すればカンピオナートで大きく前進。一方のナポリは今季無敗。ワールドカップによるリーグ中断前の大一番となる。昨シーズンに関しては前半戦も後半戦も痛み分けのドロー。

ローマに拠点を置くコリエレデロスポルトでは”南勢”の直接勝負において指揮官のモウリーニョとスパレッティに注目している。

というのもスパレッティはモウリーニョに一度も勝利したことがないからだ。日本ではこういった”データ”はあまり注目されないがヨーロッパでは度々メディアなどでピックアップされる。特にイタリア人が好きな傾向がある。

対極的な二人

そんな両者だが、監督としてのサッカーの色やピッチ外での振る舞いも対極的な存在だ。モウリーニョのサッカーといえば「アンチフットボール」という言葉が思い浮かぶ方も多いかもしれない。

インテルをCL王者に導いたモウリーニョのサッカーは堅守速攻でポゼッションサッカーとは全くもって異なる戦術だった。当時「ティカ・タカ」と称され美しいとされていたバルセロナのサッカーとは対極的だった。とことん勝利を追及した戦術からモウリーニョのキャラクターが滲み出ている。

昨今のローマにおいてもダイレクトで簡単につなぎゴールに向かっていくサッカーはモリーニョらしい。

一方のスパレッティと言えばゼロトップの先駆けだったり、近年のナポリではアンギサ、ロボツカ、ジエンリンスキを中心とした流動的なポゼッションが魅力だ。『コリエレ・デロ・スポルト』では昨今のマンチェスター・シティと似ていると紹介されている。

試合前や試合後など会見時の振る舞いも対照的といえる。過去に自らを「スペシャル・ワン」と豪語したモウリーニョは目立った発言が多い。しかし近年でいえばメディアがモウリーニョの発言をピックアップしたがっているという方が適切かもしれないが。一方でスパレッティはなかなか記者が欲しがるような、メディアで注目を集める発言はしない。

ローマのザニオーロやエイブラハム、スモーリングに対してナポリのクヴァラツヘリア、オシムヘン、キム・ミンジェと両クラブの攻守も注目すべきポイントだが、両指揮官の采配や試合中の立ち振る舞いに是非注目しながら「デルビー・デル・ソーレ」を楽しんでいただきたい。キックオフは10月24日(月)の早朝3:45(JST)