ソラレ

スペインで開催されたスポーツテクノロジー企業が集まるイベントで、サッカーファンタジーゲーム「Sorare(ソラレ)」の担当者ティボー・プレドム氏が出席し、NFTによってファンとクラブの繋がりがより強化されると説明した。

「NFTをビジネスとしている他社とソラレの大きな違いは、コレクターズアイテムそのものが最終目的ではなく、我々はファンとの繋がりを強化したいと考えています。これらのカードは収集可能であり、ブロックチェーン技術のおかげで、我々のプラットフォームだけでなく、他のプラットフォームでも遊ぶことができます。お客様にとって本当に実用的なものです。」


ソラレ担当者のインタビュー

ソラレ

レポーター:これらの新しいデジタル製品は開発初期段階なのか、それともすでにある程度固まった基盤があるのか?

「これらの新製品は2018年から2019年にかけて生まれたものなので、非常に新しいものではあります。成功して長く続くプロジェクトもあれば、消滅するプロジェクトもある。これはすべてのセクターで起こっていることで、NFTに限ったことではありません。」


レポーター:ソラレが成功している秘訣は何ですか?

「我々は、常に購入された方の役に立ちたいと考えています。今まではステッカーを集めても、引き出しの奥で眠ってしまい、コレクション以外の使い道がありませんでした。しかし、NFTはブロックチェーン技術を生かして、コレクション以外のこともできるのです。今後、このアプローチの仕方を行う企業が、この市場で成功する企業と言っても過言ではないでしょう。」


レポーターNFTは、お客様が所有権を獲得することで、本物の証明、追跡、交換を実現する仮想商品ですよね。

「ユーザーが自由に販売できる。ゲーム業界のコレクターにとって、売買できることは非常に大きな要素でしょう。従来のコレクションとは全く異なるのです。今までは選手情報が更新されれば1チームを構成する選手を毎年買い直さなければなりませんでしたが、今は1つ所有すると、放出したいと思うまで持っておけます。なぜならデータ上で所属チームなどが更新されるからです。」


レポーター:このような新しいデジタル製品や所有者としての要素から、業界ではセキュリティに関する議論が行われていますよね。

「この市場では、ライセンスの安全性を確保することが重要な課題です。すべてはテクノロジーによって行われる。買い手がNFTを購入すると、ブロックチェーンコードの所有者になり、それを追跡することができます。」

レポーター:NFTは流行だと思いますか?

「用途に応じて他のプラットフォームと連動できるため、多機能という意味で必要不可欠です。流行の一言では片付けられないのではないでしょうか。」


レポーター:ソラレは、ソフトバンクの主導で5億8000万ユーロの資金調達ラウンドを終え、その他にもサッカー選手のジェラール・ピケ、アントワーヌ・グリーズマン、リオ・ファーディナンドなどの個人投資家が参加していますね。

「この資金は、選手ライセンスの取得や新しいチーム・リーグとの提携などに使用します。また、さらに視点を広げて新しいスポーツ分野に進出するためにも使う予定です。」

また同氏は、製品とユーザーエクスペリエンスの改善を続ける必要性にも言及した。すでに取り組んでいるツールのひとつに、モバイルアプリの立ち上げがある。現時点では、ブラウザのみの対応となっている。


レポーター:将来的に各リーグやクラブが独自のNFTを作る可能性は?

「チームやリーグは、これらの製品を開発する技術や専門知識をすでに持っている市場のプロを探しています。個人的にはそこまでいかないと思いますが、メタバースでのプロジェクトが展開されれば話は別です。」

最後に、「NFTは、サッカーにおいて現実とバーチャルを結びつけたユニークな製品です。これは非常に強力なもので、ファンのチームに対する情熱を大切にするだけでなく、実際により強くすることができるのです」と締めくくった。