サイドバックのイメージをひっくり返した選手と言っても過言ではないだろう。抜群のスピードと強烈な左足で幾度となく相手守備陣を恐怖に陥れた男。日本では「ロべカル」の愛称で親しまれているサンパウロ出身、元ブラジル代表のワールドカップ優勝経験者。今回はトニ・クロースが歴代ベスト5に選んだロベルト・カルロスのキャリアをおさらいしよう。

1991年にブラジルリーグでプロデビューしたのち、1995年にイタリアのインテルに移籍する。この移籍が本人のプレースタイル、当時のサッカー界に大きな影響・変化を与えることとなる。

その1年後の1996年に当時ファビオ・カペッロ監督が率いる、スペインの強豪レアル・マドリードへ移籍した。11年間在籍し、スペイン国外生まれの最多試合出場数を更新した。「銀河系軍団」の一員を務めた。

レアル・マドリード獲得タイトル


リーガ・エスパニョーラ(4回):
96-97、00-01、02-03、06-07
スーペルコパ・デ・エスパーニャ(3回):1997、2001、2003
UEFAチャンピオンズリーグ(3回):97-98、99-00、01-02
インターコンチネンタルカップ(2回):1998、2002
UEFAスーパーカップ(1回):2002

 

公式戦512試合に出場し、左サイドバックでありながら65得点をマークした。ゴール数だけではなく、タイトル獲得に繋がるゴールも数少なくなかった。例えば2002年、フェイエノールト戦のUEFAスーパーカップでは1Gとオウンゴールを誘発し、MOMに輝いた。他にも2002/2003シーズンのAビルバオ戦のフリーキックや2006/2007シーズンのRウェルバ戦のリーグでは優勝に導く決定弾を決めた。

2007年にレアル・マドリードを退団した後は、トルコ、ロシア、インドなど様々な国を渡り歩き、監督兼選手も経験した。

代表では1992年から2006年までの間活躍し、125試合に出場。1996年オリンピック銅メダル、コパ・アメリカ優勝2回、2002年W杯優勝に貢献した。