W杯

W杯まで残り2ヶ月を切った。各国はネーションズリーグや親善試合で選手を試しながら調整し、本番へ向けて徐々に詰めているといった状況だ。

日本代表も例に漏れず、アメリカ代表・エクアドル代表と練習試合を行い、開幕1週間前には同じくW杯に出場するカナダとの最終戦が控えている。

アメリカ戦では森保ジャパンではほとんど試さなかった4-2-3-1で挑み、トップ下で出場した鎌田と途中から左サイドに入った三笘のゴールで勝利。完封できたというのも大きなプラス材料だった。

一方のエクアドル戦では、スタメン全員を入れ替えての最終テスト。エクアドルの鋭いカウンターや堅い守備陣に翻弄され、あまり決定機を作り出すことができなかった。それでもGKシュミットのPKストップもあり、スコアレスドローに終わっている。

さて、タイトルの通り本題に入るが、日本代表における若手注目選手はなんといっても久保建英だろう。22-23年夏にレアル・ソシエダへ完全移籍したが、新天地でその能力を存分に発揮。いよいよ覚醒に近づいているというところか。

それでは、日本代表以外のW杯出場国の若手注目選手を10人挙げていく。

ペドリ(スペイン、19歳、CMF)

1人目はスペイン代表のペドリ。バルセロナが厳しい状況に陥っているときに突如として現れた期待の新星だったが、デビュー以降バルセロナの主力として存在感を発揮。中盤でのプレースタイルはイニエスタやシャビを彷彿とさせるものである。22-23年からはかつてイニエスタがつけていた背番号8を継承した。

代表においては、2021年に行われたユーロ2020でデビュー。当時は18歳であったが、主力級の活躍を見せた。その後休む間もなく東京オリンピックへ出場し、日本代表をも苦しめた。

もはや若手選手とは思えないほどのプレーと存在感を見せつけているが、W杯開幕時点では19歳。2試合目のドイツ戦は20歳でプレーすることになるが、どのようなプレーを見せてくれるか注目だ。

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ムシアラ(ドイツ、19歳、ST)

2人目はドイツ代表のムシアラ。長年チェルシーの下部組織でプレーしていたが、2019年にバイエルン・ミュンヘンへ移籍。翌年にはトップチームでデビューを飾った。ポジションはトップ下で、テクニックのあるドリブルを得意としている。

バイエルン・ミュンヘンでは21-22年に30試合に出場するもスタメンは12試合にとどまった。選手層の厚い強豪クラブではやはりポジションを勝ち取るのは簡単ではない。しかし、22-23年は一気にスタメン出場を増やし、ゴール数も昨年の数字に早くも迫っている。

代表デビューを果たしたのは2021年のユーロ。初ゴールは、W杯欧州予選の北マケドニア戦だった。

同じポジションにはミュラーという強力なライバルが存在するが、若手特有の勢いで一気に殻を破る可能性も十分にある。

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スコフ・オルセン(デンマーク、22歳、RWG)

3人目はデンマーク代表のオルセン。17歳の時にデンマークのクラブでトップチームデビューを果たすと、翌シーズンにはリーグ戦22得点と一気にブレイク。その活躍が認められ、セリエA・ボローニャに引き抜かれることとなった。冨安の元同僚だ。

ボローニャでもさらなる成長が期待されたが、あまり出場機会を得られず1得点にとどまると、翌シーズンも低調な成績に終わった。そこでオルセンが決断したのは、2022年冬にベルギーの強豪クラブ・ブルッヘに移籍することだった。

本人にとってW杯イヤーの一か八かの移籍だったが、結果は成功。半年で6ゴール8アシスト(プレーオフを含む)を記録すると、22-23年もここまで好調をキープしている。

代表デビューを果たしたのは2020年の10月。W杯欧州予選には10試合出場し、5ゴールを決めるなど大活躍を見せた。ユーロ2020にも選ばれており、大舞台にもある程度の慣れはあるだろう。

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ジュード・ベリンガム(イングランド、19歳、CMF)

4人目はイングランド代表のベリンガム。長年在籍してきたバーミンガム・シティの下部組織からトップチームに昇格すると、いきなり主力として活躍。翌シーズンには名門ドルトムントへ移籍することとなった。

1年目の20-21年はまずまずの成績に終わったが、21-22年は一気に主力としてチームに貢献。32試合スタメン出場を果たし、リーグ戦3ゴール8アシストという成績を残した。

ベリンガムは中盤のボックス・トゥ・ボックス型の選手。守備にも攻撃にも顔を出し、チームの頭数を増やす存在だ。その上に足元の技術もあるため、アシストも量産できる。

代表デビューを果たしたのは2020年11月。それからはコンスタントに出場機会を積み重ねている。本番はスタメンかベンチかは不明だが、間違いなく欠かせない存在となることだろう。

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ジョナサン・デイビッド(カナダ、22歳、CF)

5人目はカナダ代表のジョナサン・デイビッド。18歳の時にベルギーのヘントでデビューを果たすと、初年度からいきなり8ゴール3アシストの活躍を見せた。すると翌年には18ゴール7アシストとさらに成績を伸ばし、一気に注目を浴びた。

このような活躍もあり、20-21年にはフランスのリールへ移籍。欧州5大リーグ初挑戦となったが、初年度から二桁得点を記録。またもやそのポテンシャルを見せつけた。昨シーズンも2年連続で二桁得点をマークし、今シーズンもここまで主力として活躍している。

カナダ代表デビューを飾ったのは2018年9月。初戦から初ゴールを含む2得点を決めた。直近のカタール戦まで33試合に出場し、22ゴールを記録している。

カナダ代表は1986年以来のW杯出場となるが、チームを引っ張るのはジョナサン・デイビッドとアルフォンソ・デイビス。2人とも22歳だが、チームには欠かせない存在となっている。

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