スペインメディア2playbookによると、現在FIFA23で注目を浴びているゲーム会社「EAスポーツFC」とラ・リーガの契約に向けて一歩前進した。この契約を受けて同社はラ・リーガのネーミングライツを23-24シーズンから5シーズン取得する予定だ。

この契約の評価額は3000万ユーロだが、その他のコンペティションも含めると最大で6000万ユーロにまで達する可能性もあるという。

プリメーラ(1部)とセグンダ(2部)の新しい名前は依然として決まっていない。またラ・リーガのeスポーツ大会である「eLaLiga」やユースの大会「LaLiga Promises」の命名権も含まれていると会長のテバス氏は言及している。

「名前とロゴ以上の契約だ」

バンコ・サンタンデールとのタイトルスポンサー契約ではラ・リーガは年間1500万ユーロを受け取っていたが、今回の契約では倍の額になっていることがわかる。6000万ユーロにまでなれば4倍だ。

EAスポーツにとってもタイトルスポンサーとして契約するのは初の試みで、ラ・リーガにとってもスペイン以外のブランドと契約するのは初となる。ラ・リーガの戦略としてEAスポーツという海外企業を呼び寄せることで国際的に活躍する海外企業の関心をひきつけるという効果がある。

EAスポーツにとっては完璧なタイミングだと言えるのかもしれない。長年「FIFA」というFIFAの名前を使っていたサッカーシミュレーションゲームが突然、ライセンスの都合で変更することとなった。

これまでFIFAにライセンス料として1億5000万ユーロほど払ってきたと言われているが、この分を今回のラ・リーガとの契約のように、他の契約に回せるようになった。

そして名前の変わったEAスポーツのゲームが競合他社に浸食されないためにも今回の契約のような策が必要だったというわけだ。

またラ・リーガをショーケースとして活用するのは、米国を筆頭としたEAスポーツにとっての戦略的市場で記録的な放映権契約が近年結ばれていることや北中米ワールドカップもこの契約年内に開催されることもある。ラ・リーガやEAスポーツは互いに”名前とロゴ”以上の契約と認識している。