ハビエル・ビチ氏は10年間、経営・事業開発担当ディレクターとしてレバンテに在籍していた。今回の退任に伴い、クラブは新しいスポーツディレクターを探しているところである。現在スペイン1部の最下位に沈むレバンテの不安定さはプレー面だけではない。


レバンテUDは、またしても前線の幹部を失った。これまで10年にわたって経営・事業開発担当ディレクターを務めていたハビエル・ビチ氏が退任した。2カ月前には、スポーツマネジメントが解任されている。

プロビンシアス紙によると、現会長のキコ・カタラン氏とともにクラブに加入していたハビエル・ビチ氏は、今回は個人的な理由での退任だったという。バレンシアCFで経験を積んだ同氏は、最大10人のプロフェッショナルで構成されるこの部門を統括し、さまざまなビジネスセグメントをリードした。

レバンテの男子トップチームは現在、スペイン1部の最下位に位置しており、19試合を戦って勝ち点はわずか8となっている。さらに、勝利は一度もなく勝ち点8は引き分けでしか得られていない。次の試合は日本時間1/8(土)22:00キックオフのマジョルカ戦。マジョルカも15位と低迷しているため、お互い降格を逃れるための大事な試合になる。

レバンテの財務状況

昨シーズンは、コロナウイルスと移籍市場の停滞により、10年ぶりの1740万ユーロ(約22億8200万円)の赤字となった。クラブは、少なくとも1650万ユーロ(約21億6400万円)で選手を売却することを望んでいたが、キャピタルゲイン項目は会計年度末に58万3190ユーロ(約7649万6200円)の損失を記録した。

その一方で、人件費も高騰した。キコ・カタラン会長率いるクラブは、新加入選手への給与と移籍金の減価償却費の合計を24%増やし、1000万ユーロ増の5590万ユーロ(約73億3200万円)となった。トップチームやコーチングスタッフへの支出は4500万ユーロ(約59億円)を超え、前年同期比28%増となった。

そこで今シーズン、レバンテは選手の売却に加え、経常利益で6590万ユーロ(約86億4400万円)を目指しており、放映ビジネスでは1.7%増の5330万ユーロ(約69億9100万円)、スポンサーと広告ビジネスでは8.6%増の820万ユーロ(約10億7600万円)を望んでいる。