ジュニアサッカー国際大会「MIC(地中海国際サッカー大会)」は、ラ・リーガ主催のイベントや、バロンドールを受賞したアレクシア・プテラス(バルセロナ・スペイン代表)とナイキが企画したイベントのおかげで、2021年まで存続することができた。

ジュニアサッカー国際大会「MIC(地中海国際サッカー大会)」は、2022年に再びマイアミで開催されるのか。4月12日から17日までカタルーニャで開催されるMICに加え、FCバルセロナの海外アカデミー育成のパートナーであるISL機関と提携し、マイアミで北米を中心に開催する第2回MIC USAの開催を計画している。MICのディレクターであるフアンゴ・ロビラ氏は、「今年は、施設をかなり前から予約しなければならないため、開催できていませんが、2022年には再開する考えです」と説明している。

MICの国際化のプロセスはアメリカだけに留まらない。カタールやグアテマラなどアジア、中米の国で大会を開催する可能性も検討中だという。「MICが世界中に名前が知られているからこそ選択肢が多くあるのです」と前出のディレクターは話す。ただ、これまでのように他社や大会運営会社を買収する予定はないとのこと。

今年カタルーニャのジローナ県で開催される国際ユース大会は、例年通り30カ国から300以上のチームが参加する予定。MICは、2回の開催中止を経てもこれだけのチームリストが確定したことに安堵している。この2年間を乗り越えるために、そして会社を救うために、各年30万ユーロのICO融資を申し込まざるを得なかったとロビラ氏は言う。「破産申請をして会社を閉めることもできただろうが、私たちは前に進むことにとても興奮しているんだ」と熱い気持ちを述べた。

2022年まですべてのスポンサーが継続され、ロビラ氏曰く現在進行中の交渉で1企業がスポンサーとして加わる可能性があるという。現在、スポンサーには、カイシャ銀行やラ・リーガが名を連ね、ジローナ県議会による制度的支援や、ナイキ、パニーニ、ダノンなどのパートナーとの協働も行っている。

2021年は、同社にとって「サバイバル」の年だったとロビラ氏は言う。主要な大会は開催できなかったものの、アンドラ、バルセロナなどでのナイキキャンプや2021年バロンドールを受賞したアレクシア・プテラスとナイキが企画したイベントなどを開催してきた。

今年カタルーニャ州のジローナ県で開催されるMICによる同県への経済効果は、コロナウイルスが流行る前の2019年の1150万ユーロと同等だという。「2022年にはさらに1000万ユーロ上乗せさせることができる」とロビラ氏は付け加えた。

ただその中で、「これ以上、チーム数を増やしてはいけない」ということで、質の向上にも力を注いでいる。「多くのカテゴリーで64チームとなり、量的にもこれ以上増やせない限界にきている」とロビラ氏は説明する。大会の質を高め、チーム、観客、関係企業の満足度を最大化させることも大切だ。