NFTとファントークンは似ているようでビジネスモデルは大きく異なる。それらはすべてブロックチェーン技術の使用に基づいており、 ブロックチェーンではすべての取引が記録される。当初は暗号通貨に似たものとして誕生したが、昨年からは新たな用途が模索されており、トークン(Socios社とBitci社)、NFT(Dapper Labs社とSorare社)、暗号通貨(DigitalBits社)、交換プラットフォーム(Crypto社)の4種類の資産がスポーツ界で主流になろうとしている。

双方ともにブロックチェーン技術で作成された価値のあるデジタル資産の一種であり、NFTは現時点で最も入札されている資産だ。NFTは「非代替性トークン」と呼ばれ、唯一無二のものである。どの製品とも交換することはできない。一方でファントークンは「代替性トークン」と呼ばれ、集めることでクラブの限定イベントに参加したりすることができる。仮想製品であれば何でも問題ないのだが、通常はコレクターズアイテムとして販売される。Dapper Labs社は主要リーグのハイライトを再現し、一方でSorare社はファンタジーゲームと組み合わせてプレイヤートークンを作成したが、絵画や有名なクリプトキティも扱われる。クリプトキティは一時期大ブームとなった。

※クリプトキティ:様々な種類の仮想猫を購入、販売、繁殖できるオンラインゲーム。

カタルーニャ大学コンピュータサイエンス・マルチメディア・通信学のビクトル・ガルシア・フォント教授は、「これはまだ初期段階であり、非常に推測しやすいものです」と語り、「今は、『とにかく収集すること』そして『持っているアイテムの価値上昇によって儲けること』が主な投資の動機です」と続けた。

実例を挙げると、Dapper Labs社のプラットフォームではレブロン・ジェームズのダンクシュートの動画がExclusive Moments(次の記事で出てきます)で17万4000ユーロ(約2300万円)で販売され、Sorare社ではクリスティアーノ・ロナウドのステッカーが24万2000ユーロ(約3100万円)以上で取引されている。これは、ステッカーや動画という形であるものの、株式市場のポートフォリオのような機能を果たすことができる立派な資産だ。

こちらは3部構成の記事となっております。第3話は明日投稿されます。