レアル・マドリードはコロナウイルスの影響を大きく受けた直近2シーズンでは、給料を10%削減する必要に迫られた。しかし選手放出や契約更新により21-22シーズンの給料支払いは落ち着いている。19-20は3億2000万ユーロ(約418億7300万円)を選手獲得に費やした。


現在のレアル・マドリードには、クリスティアーノ・ロナウドのようなメディアへの影響力が大きな選手はいないが、実は、2019-2020シーズンは選手獲得のために約3億2000万ユーロ(約418億7300万円)を投じており、クラブ史上最高額となっている。取締役会に送られた書類によると、2008-2009シーズンのロナウド獲得の際に支払われたのが3億ユーロ(約392億円)超であり、この出来事がレアルの賃金に大きな影響を与えているという。

2018-2019シーズンには2億5000万ユーロ(約327億1300万円)を費やして選手を獲得しており、当時で言えば史上2番目に高い数字となっている。それゆえに、選手への給与支払いによる支出は、2018-2019シーズンの4億5140万ユーロ(約590億6700万円)から、わずか1年で5億ユーロ(約654億円)を超えるまでに上昇した。

1シーズンの純利益が3000万ユーロ(約39億2550万円)を超え、毎年収入が増加していたレアルは、一流クラブとして戦うための予算が一瞬で消費された。コロナウイルスが発生し、財政バランスを崩さないようにしなければならない状態に陥るまではの話だが、現在は回復してきている。

会長のフロレンティーノ・ペレス氏は、1年前の総会で「犠牲が必要だ」と警告していた。そうしないと、クラブは9000万ユーロ(約117億7700万円)以上の営業損失を抱えることになり、同氏はそれを受け入れることができなかったのだ。それが理由で、ゼネラルマネージャーのホセ・アンヘル・サンチェス氏は、大多数のサッカーとバスケットボールのトップチームの選手に、給料を10%下げるように働きかけることになった。

このような減俸により、選手とクラブスタッフの給与にかかる支出は、コロナウイルスの緊急事態の中で4億5000万ユーロ(約588億8350万円)に達することはなかった。クラブによると、2019-2020シーズンは3600万ユーロ(約47億1100万円)、2020-2021シーズンは2200万ユーロ(約28億7900万円)のコスト削減を行なったという。この項目は各シーズン4億1100万ユーロ(約537億8000万円)、4億300万ユーロ(約527億3300万円)となり、2021-2022シーズンにはさらに減少して4億150万ユーロ(約525億3700万円)になると予測されている。

21-22シーズン前の減俸は行われなかったのだが、セルヒオ・ラモスやラファエル・ヴァランなどが退団し、さらに年俸支払いの一部を将来に持ち越すことができるという内容で多数のレギュラー選手と契約更新できたことにより、コスト削減に成功した。

このようにして、売上高に応じて賃金を徐々に減らしていくことができるのだ。UEFAは、年俸総額が経常収入の70%を超えないように推奨しているが、レアル・マドリードはパンデミック前から常に遵守してきた。2011-2012シーズンから2018-2019シーズンの間、この割合は最高で68%であり、60%を切ったこともあった。

レアル・マドリードの経常収入やUEFAの規則に関しては今週月曜日にアップされたE-Learningで詳しく説明されています。(ゴールド会員限定)

E-Learning視聴はこちらから


レアルの支払い状況の正常さは、コロナウイルスの影響がない2017-2018シーズンに年俸総額が経常収入の93%に達したバルサを見れば一目瞭然だ。その他リーガ・エスパニョーラの多くのクラブは、移籍金を含む全収入の75%以上をスタッフや減価償却に関連する費用に当てている。

現在レアル・マドリードの経営陣に集まる批判の1つは、近年の主な選手獲得が上手くいっていないことだろう。エデン・アザールは1億1000万ユーロ(約143億9400万円)の固定費で、変動費を加えれば1億6000万ユーロ(約209億3600万円)にも上る。さらにルカ・ヨビッチには6000万ユーロ(約78億5100万円)、ヘイニエルには3000万ユーロ(約39億2600万円)、ミリトンには5000万ユーロ(約65億4300万円)、フェルランド・メンディには4800万ユーロ(約62億8100万円)、ロドリゴには4500万ユーロ(約58億8800万円)を支払っている。