近年NFT業界が急成長を見せている。スポーツビジネスニュースでも度々登場する「ソラレ」もその一つだ。スポーツ関連技術へのベンチャーキャピタルによる投資の分析を専門とするSportstechx社によると、今年の9月末時点でNFTを発行する企業への投資は21億ドル(約2397億円)となっており、2021年に急激に伸びているという。

事実として、スポーツ関連のテクノロジー企業30社が10億ドル(約1141億円)以上の価値を持つユニコーン企業になっている。2021年における一番の企業は、アメリカのeコマース市場を支配し、MLBと並んでNFT事業に参入したFanatics社だ。同社は180億ドル(約2億548万円)規模の企業で、現在はPSGと提携してアメリカ国内でオフィシャルグッズを販売している。


NFTとは、日本語で「非代替性トークン」と呼ばれ、実際に物理的には手にすることができないアイテムのことをいう。つまり、デジタル上にしか存在しないのだ。しかしどのように取り扱うのか?デジタル上には「ブロックチェーン」という技術が用いられており、複製が一切できないようになっている。「希少性」が売りのアイテムと言えるだろう。唯一無二のものであるため、アイテムによっては非常に高額な値がつく。例えば、レブロン・ジェームズのNFTには20万ドル(約2283万円)の価値がついたこともある。

「非代替性トークン」の反対は「代替性トークン」なのだが、こちらは知名度の高い「ビットコイン」などに相当し、名前の通り、他のアイテムに「代替する=交換する」ことができる。ソラレで言えば、「イーサリアム」という仮想通貨(=代替性トークン)を用いて選手カード(=非代替性トークン)を購入することができる。


さて、ついに2021年11月16日新たなNFTが市場を賑わすことになる。日本時間11月17日の朝にW杯南米予選でアルゼンチンとブラジルが対戦するのだが、それに合わせてアルゼンチン代表のNFTがEthernity社そしてDapper Labs社やSocios社の協力のもと、発売されることになったのだ。それなりの値段になることが予想される。(※本記事のサムネイルはイメージです。)


ところでアルゼンチン代表にとってはこの「スーペルクラシコ」は非常に重要な一戦となる。ブラジル代表はすでにW杯出場を決めているが、アルゼンチン代表も早々に決めておきたいところ。というのも、3位から6位が非常に混戦状態で、巻き込まれると厄介なことになりかねないからだ。アルゼンチンは勝ち点28で2位。続いて3位は勝ち点20のエクアドル、4位〜6位は勝ち点16で並ぶチリ、コロンビア、ウルグアイ(得失点差でこの順番)。先日アルゼンチン代表はウルグアイと対戦して1-0で勝利している。