フランスリーグ1のオリンピック・リヨンは、20-21年7月〜12月が5060万ユーロ(約66億4130万円)の赤字だったのに対し、21-22年同期では2710万ユーロ(約35億5700万円)の赤字に抑えることに成功した。46%の回復だ。

収入に関して、チケッティング部門では、パルク・オリンピック・リヨン(本拠地)への入場制限緩和により何とか立ち直り、20-21年同期の190万ユーロ(約2億5000万円)から、21-22年は1410万ユーロ(約18億5100万円)に上昇した。また、スポンサーシップ部門も6%増加し、1740万ユーロ(約22億8400万円)の収益を計上している。

リヨンが最も影響を大きく受けたのは放映に関する部門で、31%減の3050万ユーロ(約40億円)となった。ただ、これほどまでの損失があるにも関わらず、営業総利益は1470万ユーロ(約19億2900万円)の黒字である。

移籍市場に関して、21-22年シーズンの7月〜12月はコロナウイルスの新株の影響が大きかったため、前年同期比23%減となる合計4120万ユーロ(約54億円)を費やした。

具体的には、ヨアキム・アンデルセン(デンマーク代表)をクリスタル・パレスに1660万ユーロ(約21億7900万円)で、マクスウェル・コルネ(コートジボワール代表)をバーンリーに1150万ユーロ(約15億1000万円)で売却した。12月末の時点で、リヨンの男子トップチームの評価額は3億2400万ユーロ(約425億2500万円)だった。

新スタジアム建設に向けて


リヨンは、今後半年間、パリを除くフランスで最大のイベント会場となる新スタジアムプロジェクトに注力することになる。現在クラブは、このプロジェクトに必要な1億4100万ユーロ(約185億円)の資金調達について最終的な詰めを行っている段階だ。

21-22年シーズン下半期(1月〜6月)、リヨンは、1月に適用されたフランス政府の規制により、スタジアムの収容人数が5,000人に制限されたため、チケット販売に多大なる影響が出ることを想定している。しかし、2月以降は正常な状態に戻ると確信しており、特に興行収入の回復には楽観的な見通しを立てている。