アーセナルと熾烈なCL争いを制したトッテナムは、来シーズン18-19シーズンぶりにCLに出場することが決まった。またソンフンミンはアジア人で初めてプレミアリーグ得点王を達成した。

そんなトッテナムだがチャンピオンズリーグへの復帰を前に、バランスシートを整える予定だ。オーナーのエニック・スポーツは27日、同クラブに最大1億5000万ポンド(238億円)の資金注入をすると発表した。この増資により、クラブは「財務の柔軟性を高め、ピッチ内外で投資を続けることができる」と、クラブは声明で述べている。

この出資はクラブにとって無利子で、年末まで分割して利用することが可能。クラブは、「第三者による資金調達に伴う膨大な書類作成や文書化をすることなく、大株主(エニックスポーツ)によって直接、迅速に投資を行うことができるため、経営陣にメリットがある」と強調している。

このエニックによるクラブへの投資は持ち株比率にも反映され、増資が完全に実行されれば、現在の85.6%から87.5%を英国ファンドが支配することになるからだ。

短中期的な投資、おそらくこれから始まる夏のマーケットでのサッカー選手への投資をサポートするだけでなく、この注入によって、パンデミックが引き起こした損失(19-20年と20-21年の合計で1億4400万ポンド)の相殺にも充てられるだろう。

エニックがトッテナムの大株主になったのは2001年。20年以上にわたるクラブとそのオーナーの戦略は、長期的な財務の安定性を維持しながら、世界クラスの施設と、ピッチ上のパフォーマンスを支えるための収益の増加と多様化を実現することだ。

近年、エニックは練習施設や2019年にオープンした63,000人収容の最先端の新スタジアムへの大規模な投資をしている。このスタジアムではスパーズの試合のほか、驚くことにNFLのヨーロッパ遠征の試合やボクシング、ラグビーの試合も開催される。またこの夏には、レディー・ガガやガンズ・アンド・ローゼズも公演も行う予定だ。