2020-2021年の利益を為替市場へ投資することで最大化しようとしている。今シーズンは、5,100万ユーロ(約66.3億円)の予算が発表された。


クラブの最大株主であるクリスティアン・ブラガルニク氏は、エルチェCFがラ・リーガ1部に昇格して獲得した収入のほとんどを外国為替市場で運用することにした。クラブの年次会計に記載されているように、クラブが昨シーズン中に外国為替市場に関連した資金に1,020万ユーロ(約13.3億円)を投入したと発表した。今のところ、2020-2021年シーズンの終わりには、11,588ユーロ(約150万円)の損失が発生している。

今年の収益性はあまり明確ではなく、今後の移籍や、この投資で最終的に達成される収益性に大きく左右されると考えられる。2021-2022年シーズンの経常利益の予算は5,100万ユーロ(66.3億円)で、プリメラ・ディビシオン復帰のシーズンよりも5%減となっている。

ラ・リーガ1部に昇格した後、コロナの影響を受けながらも200万ユーロ(約2.6億円)の黒字を確保し、売上高を5,400万ユーロ(約70.2億円)近くまで増加させることに成功。2部リーグでは、経常利益は830万ユーロ(約10.8億円)だったため6倍になっている。

テレビ放映権利料は4,870万(約63.3億円)で売上の90%を占め、2部所属の前シーズンと比べると560万ユーロ(約7.3億円)と大きな差が確認できる。次いで、商業エリアが490万ユーロ(約6.4億円)の売上。コロナの関係でマルティネス・バレロ・スタジアムが閉鎖されたため、シーズンチケットは前年比75%減の186,097ユーロ(約2,419万円)にとどまった。


CVCからの収入は約37.7億円


エルチェはLa Liga Impulso(ラ・リーガ・インプルソ)への参加で支払われるおおよその金額を知らされた。CVCから提供される資金から、クラブは2,900万ユーロ(約37.7億円)を受け取ることになる。

資本金の使途についてあまり詳しく述べられていないが、75%はクラブのインフラと成長に充てられ、マルティネス・バレロ・スタジアムの近代化、クラブハウス建設のための土地購入、ユースアカデミーのための寮建設の3本柱となる予定である。


ラ・リーガ・インプルソとは?


ラ・リーガ・インプルソとは、ラ・リーガとCVCファンドの契約により、リーグ全体のレベルを底上げするというもの。賛成しているクラブはCVCから資金を受け取り、ユースや練習施設、スタジアム改修に投資することができる。また、放映権の管理も行なっており、バルサやレアルなどの強豪クラブと中堅・弱小クラブに大きな差が生まれないような手法をとる。ただ、レアル、バルサ、ビルバオはこのラ・リーガ・インプルソに反対の意を示している。