5位 ステファノ・ピオリ(ミラン)

5位に就任したのは、ステファノ・ピオリ。トップ10の中で唯一のセリエAの監督だ。昨季、ACミランを11年ぶりにスクデットに導いたことで自身監督として初のリーグ優勝を味わうこととなった。戦術家というよりはモチベーターとしての特徴が強い。

今季セリエA2連覇を狙うピオリだが、かつてのグランデ・ミランに返り咲くためにはCLでの成績も期待される。昨季は死の組に入ったこと、メンバーの多くがCL初挑戦ということもあり苦戦した。今季は何としてでもグループステージ突破したいところだ。

4位 アントニオ・コンテ(トッテナム)

4位は昨季の11月からトッテナムに就任したコンテだ。コンテが就任する以前は低迷していたが、就任後、驚異のスピードで勝ち点を積み重ね、最終的にはプレミアリーグ4位でフィニッシュ。スパーズとしては2年ぶりのCL復帰となった。

新シーズンに入り、昨季と変わらない好調ぶりを見せてはいるが、チャンピオンズリーグではグループDでマルセイユ、スポルティングCP、フランクフルトと同居。現在首位ではあるが、頭一つ抜けているというわけでなく混戦状態のため、ここからが山だろう。

3位 ユルゲン・クロップ(リヴァプール)

3位はリヴァプールのクロップだ。昨シーズン途中までは全てのコンペティションが順調でカラバオ、FA、CL、プレミアリーグの伝説の4冠まであと一歩のところまで進む。

しかしプレミアでは最終節で惜しくもシティに一歩届かず。CL決勝戦では果敢に攻め続けるもクルトワのスーパーセーブとヴィニシウスの決勝弾で惜敗してしまう。

クロップが作り上げたリヴァプールはゲーゲンプレスの理想形ともいえるだろう。ネガティブ・トランジションの全員の守備意識が統率されている。

ペップももちろんそうだが、クロップの素晴らしいところはエンターテインメントが何たるかを把握したうえでのピッチ上での振る舞いだろう。

2位 カルロ・アンチェロッティ(レアル・マドリー)

第2位に選ばれたのはレアル・マドリーを欧州の頂点に導いたアンチェロッティ。チャンピオンズリーグだけでなくラリーガも優勝。昨季は監督として初めて欧州大リーグを制覇した監督となった。

ペップは戦術としてチームの完成度を高めるが、アンチェロッティは個人個人の能力を引き出すためのエキスパートだ。CLでも内容では相手に上回られた試合も多かったが、結局は個人個人の能力が重要な局面で発揮され、大逆転劇を繰り広げた。

熱血的な監督が多い中、アンチェロッティはゴールを決めても常に冷静であり続ける。

1位 ペップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ)

昨季、マンチェスターシティを最終節で劇的な優勝に導いたグアルディオラが1位にランクイン。チャンピオンズリーグでは準決勝でレアル・マドリーを圧倒するも最終的な勝負強さに負けてしまった。

今季で7シーズン目となるが、既に就任から4度プレミアリーグを制覇している。シェイクマンスールがオーナーを務めるシティ・フットボール・グループ(CFG)をバックにより強力な選手の補強に注目が集まるが、そんな彼らの実力を引き出しているのは紛れもなくペップだ。